宝物

さぁ 顔を上げて
ほら、今にも
蕾が弾けそうだよ
僕の声 君に届くように

めくるめく季節
変わりゆく街並
去りゆく後ろ姿
ただ見送るだけ

言いたいこと山ほど
けれど僕の言葉は
もう届かないの？
君は何処へ行くの？

本当はわかってるんだろう？
自分に嘘はつけないと
いつも笑顔でいられる程
強くはないさ
誰かの甘い言葉に
流されそうになっても
あの頃の 気持ちを
もう一度だけ 思い出して

出会った頃の君は
心ここにあらず
誰も信じられず
遠くばかり見てた

誰にも理解されず
ひとり震えていても
僕はその手を絶対
離さないからな

君が優しいのは
悲しみを知っているから
今にも 消えそうな
小さな叫び 聞こえてますか？
君には君にしか
出来ないことがあるんだ
だから 大丈夫
信じた自分 疑わないで

君との日々は
僕の宝物さ

今なら届くかな
この僕の想いが
大人になってゆく
君をずっと見ていたいよ
たとえ離れ離れに
なったとしても また君を
見つけ出すから
一緒に歌を歌おうよ

さぁ 顔を上げて
ほら、桜が
こっちを見ているよ

またここで
逢える日を

僕は待っているよ