鳥取砂丘は、中国山脈に源を持つ千代川の急流が運んできた花崗岩質の砂と、日本海の冬の波浪のコラボレーションによる自然の造形美です。美しい曲線を持つ砂丘地形では、風による砂の移動が描き出した風紋が微妙な変化を楽しませてくれます。 砂は幾重にも積み重なり、基盤の花崗岩質の岩石は地下およそ80mの深さにあり、古砂丘が厚くその上に堆積しています。大山の噴火活動で飛来した火山灰、さらに遠く九州南部鹿児島で噴火した姶良火山からの火山灰などが古砂丘を覆っています。そして、新砂丘がその上を覆い、現在の砂丘が形成されました。人々は自然の脅威の中で技術を培い、砂丘農業を生み出しました。 今では、らっきょうなどが特産物となっています。砂丘研究は、環境研究のパイオニアである砂漠化阻止の研究へと発展しています。